『覇剣の皇姫アルティーナ』むらさきゆきや先生書き下ろしSSを特別公開!

みなさん、こんにちは。
ワンダです。

今回は『覇剣の皇姫アルティーナX』11/30発売に先駆け、
むらさきゆきや先生が「にゅーぶろ」をご覧の方々のため、
特別に書き下ろし掌編を執筆してくれました!

本編はハイブリタニア編が佳境、知略を尽くした激しい戦いが描かれており、この掌編のような日常のひと時はここでしか読めないのです!
こちらを読んでアルティーナ&クラリスさん成分を補給して、発売に備えてください!


 

【覇剣の皇姫アルティーナ】ウェブ限定特別掌編

『料理に挑戦』

 昼過ぎ――
 台所にクラリスが入ってきて目を丸くした。
「なにされてるんですか、姫さま!?」
「ん? 見てのとおりよ!」
 アルティーナの前には真っ黒になった肉とか、台までめりこんだ包丁とか、洗ってもいないのに鍋にぶちこまれた野菜などがある。
 クラリスが困惑したように眉をひそめた。
「えっと……台所の破壊ですか? 料理人たちが、なにか不興を買うようなことを?」
「どうしてそうなるの!? 料理の練習をしてるのよ!」
「まぁ、私ってば」
 ぽん! とクラリスが手を合わせた。
 アルティーナが顔をしかめる。
「そんなに酷いかしら?」
「なにを作ろうとなさっておられるのですか?」
「ブリオッシュ!」
 それはバターと卵と砂糖を使った甘いパンだ。
「………………どうして肉と野菜を持ち出したのですか?」
 クラリスが不思議そうに首をかしげた。
 当然、アルティーナは宮廷でブリオッシュを何度も食べている。クラリスが作ってあげることも多かったが、一度として肉や野菜を入れたことはなかった。
 え? とアルティーナが戸惑う。
「だって、前にクラリスが作ってたとき、肉や野菜を並べてたじゃない?」
「それは同時に夕飯の準備もしていたからです」
「そ、そう、なんだ」
 彼女は露骨にうろたえた。
 クラリスが深くため息をつく。
「姫さま、人には向き不向きというものがございます」
「ちゃ、ちゃんと練習すれば、今はできなくても、いつか美味しい料理が作れると思うのよ!?」
「どれほど足掻いても、豚は空を飛べませんわ」
「そこまで言う!?」
 クラリスが肩をすくめた。
「本当に本気なのですか? それなら、イチから教えますが……?」
「う、うん、お願い」
「では、まず台所を片付けましょう。調理台に刺した包丁を抜いてください」
「はーい。包丁って難しいわね。肉を切ろうと押しこんだら、台まで切れちゃうんだもん」
 ぐっ、とアルティーナが柄を掴んで引っぱると――
 パキンッ!
 包丁が折れた。
「あ…………」
 クラリスが深いため息をつく。
「ふぅ……」
「そ、そうだ!」
 アルティーナが名案、とばかりに指を鳴らした。

「私が料理するときは《帝身轟雷ノ四》を使ったらいいのよ! アレなら折れない!」

「うふふ……姫さま? 台所への立ち入りを禁止しますね?」
「なんで!?」


 

『覇剣の皇姫アルティーナX』はついに、ハイブリタニア編に決着がつきます。
レジス&ラトレイユ率いる帝国軍は、オズワルド&マーガレットのハイブリタニア軍とどのような戦いを繰り広げるのでしょうか!?

覇剣の皇姫アルティーナX (ファミ通文庫)

今回はかなり気合の入った出来となっており、自信をもってオススメできます! 是非ともチェックよろしくお願いたします!

皆様のおかげで10巻の刊行まで漕ぎ着けた『覇剣の皇姫アルティーナ』シリーズですが、11巻、12巻とよりいっそう盛り上がっていく予定ですので、今後とも応援よろしくお願いします!

そして、『アルティーナ』ファンの方に今オススメなのが、

舞阪洸先生の新作戦記シリーズ
月虹戦記アリエル ――七色【にじ】の瞳を持つ王女』!

月虹戦記アリエル ――七色の瞳を持つ王女 (ファミ通文庫)

“五公十六王国時代”と呼ばれる乱世。弱小国フルミネンセ王国の第五王女アリエルは鷹として羽ばたくのを諦め、爪を隠して生きていた。ところがフルミネセ王国は同盟国の策謀により滅亡の危機に! しかし、これを機にアリエルは槍の達人である直臣のスゼーデルと共に図らずも覇者の道を歩き出すことに――。

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是非是非、色んな作品にチェックしてみてくださいね!

ではでは。


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